(転記)自宅介護でトイレが壊れた
いくら丈夫に作られていても
ベットとコタツの間やトイレ、洗面台など妻が1人でも使う動線上には病状の段階を踏みながら手すりを設置したり、クッションマットを敷いたりしていました。
そのタンクを持ちながら座ると楽に移動出来たと話をしていました。それから更に病状が進み、介助をしながらトイレに行く様になった頃も、ハンチントン病のいつ起こるか予測がつかない不随意運動に逆らう様に身体を安定させる為、タンクに身体を預ける様な座り方になりました。
私も長時間姿勢保持を行う事が難しかったので、ついついタンクに預ける形をとってしまいました。
暫くすると、たまに床が濡れている日がある事に気が付きました。しかし、量も多くなく拭けば気にならない程度だったので放置して使用していました。
遂に
トイレの元栓を閉め、床を拭きつつタンクを確認するとタンクの底がひび割れて貯水出来ない状態になっていました。
修理をするより買い替え
結論から言うと、「タンクの交換は出来なくもないけど、同じ様な事になるかも」という事。
トイレと入浴は出来る限り続けて行きたかったので、思い切って買い替える事にしました。
が、もしかしてと思い、見積もりをお願いする間に福祉課へ現状説明と相談をさせて頂き、 『自立生活支援用具』の中に『便器』の項目を確認して、助成の申請をさせて頂きました。
埒が明かなかったので担当者に自宅へ来て頂き、妻を実際にトイレに座らせながら何が問題なのか、施工後も来て頂いて今回の助成でどう改善されたかをこちら側から説明する必要がありました。
また、助成申請には医師の意見書が必要になりましたが、これは片道一時間かかる大学病院ではなく発熱などの時にお世話になっている市立病院の方から頂く事が出来たので、日数を短縮する事が出来ました。
新しいトイレは
また、背もたれで出来た壁と頭の隙間は洗濯が出来る枕を吊るして首が後ろに落ちない様にしました。
また、手すりと背もたれの強度を出す為に、合板でも補強してあります。
個人的には、トイレと入浴はその人の尊厳に関わる部分だと思っているので、多少辛くても結果的に気持ちよくなれば維持して上げたいと考えています。
しかし、心変わりをして改めてやらせようとした時に状態が元に戻らないという現実を知りました。
妻が必死になって昨日の現状維持に努めていた毎日を私は知っています。その為、 (言葉は悪いですが)安っぽい希望を見せる機能回復よりこの一瞬と向き合う現状維持が最優先だと信じています。
ただ、先の未来では私が信じているこの考えが覆される事を心の底から望んでいます。
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