(転記)何気ないドライブもリハビリ


発病前より増えたドライブ

妻が遺伝子診断によりハンチントン病が判ってから格段に外出やドライブの時間が増えた。2人の時間を作ろうと意識していた訳ではないが、潜在的に考えていたのかも知れない。

私の仕事上、休日を使って地域の観光地や道を覚える必要があったので、今まで一人で行っていた遠出にも休みが合う様に調整して同行させる様にした。最初は、観光地の方と現状やお薦めをお聞きしたりしていたので暇そうにしていたが、回数を重ねると一人で時間を潰すコツを見つけてくれ、合流した時に逆に施設の場所を教わるという事もしてくれる様になった。

この頃の妻は、足取りも不安が無く、多少手の動きがあるが癖と言われれば納得して貰える状態で、日常の発語や発音に支障は無かった。

史跡などの観光地は、駐車場から歩くケースが多いので自然と歩数が増え、何かを見るという目的もあるので、ご近所を歩き回るよりリハビリには最適いると思う。

普通の観光客に混ざって

妻と一緒にドライブをする様になって、私が施設の方から聞いた情報に妻の感想も添えてお客様に提供する様にしてみると意外と良い反応を頂いた。

それから、梅雨時期の紫陽花が綺麗なお寺や夏休みにはライトアップされる砂浜、川に連なる木製の橋、金鉱山の跡地に出来たアトラクション施設など様々な所に2人で赴いた。


背後から写メを撮ろうとしていたので撮り返した

パンフレットを頂いたり、施設の変更点や新しいお薦めをお伺いする以外は他の観光客の方に紛れ込んで、皆さんが撮影しているスポットで同じ様に記念撮影をしてみたりした。施設の方も気付かなかった穴場なども下調べして来られている観光客の方がご存知でビックリした。

こうした時間を過ごしていると不安な先の事を忘れる事が出来た。一般的な観光客。一般的な夫婦。そんな時間が大好きだった。


道中で流すラジオも楽しみの一つになった。あまり興味が無かったジャンルの音楽もラジオが教えてくれて、2人の接点を広げる事が出来た。また、番組に投稿をして、読まれれば隣に居てもパーソナリティーを介した伝言板みたいでとても楽しかった。

この頃の名残で、自宅はGoogle Homeを活用して地元のラジオを流し、検査入院などでは24時間タイマーとアナログラジオの組み合わせやradikoを活用して看護師さんのお手を煩わせずにラジオを聴ける様にしている。

日常の中にもドライブを

観光地を巡るだけでなく、買い物にも一緒に行く機会が増えた。自転車を使えば最寄りの24時間スーパーに行く事は出来たが、2人で一緒に行く様になってからは、少し離れた専門店が多く残る商店街や私は一滴も飲めないコーヒーを焙煎してくれるお店などに足を伸ばす様になった。

今まで以上に妻の嗜好が解る事も楽しかったし、嫌いな物も解る様になって行くのが楽しかった。夏場に2人で半分に分け合っていた鰻が嫌いな事、大玉スイカ1玉は余裕で食べきれる程のスイカ好きだった事、合わせ味噌より赤だしが好みだった事、果物のゼリーよりコーヒーゼリー(フレッシュ(ミルク)付き)が好きだと言う事。

特に雪印メグミルクさんの 『CREAM SWEETS コーヒーゼリー』がお好みらしい

この頃に得る事が出来た情報が、少量だが現在も経口からの摂取出来ている要因だと確信しています。歯ぎしり予防のマウスピースは仕方がないですが、抜歯や神経処置を行っていないのは二人の自慢だ。


心の声

・もっと色んな観光地に行ったけどう考えてもメジャー過ぎるので却下

・コーヒーを飲むとお腹を壊す。断然、紅茶派。しかし、フィルターで入れる際に上手く行くと出来るドーム現象は好き。

ハンチントン病の介護者's Ownd

別のブログサイトで書いていた記事を転記しています。 新規記事は、連携している(https://ameblo.jp/hantintonkaigo)にて公開しています。

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