(転記)日本ハンチントン病ネットワークとの出会い
自宅に帰った後は意識して病気の話しを切り出さず、彼女からも特に話しをせず録画していた何時も観ていた番組を観て、何時も通りの時間に眠りに着いた。
翌日、暗い情報しかないので不安に思っている事はノートに書き留め、医師に質問する事を纏める時間にして次回の通院日までは病気の事は話さない事にした。彼女がテレビを見ながらも色々と書き始めているのは知っていたので、私も医師とお話しが出来る様に勉強しておこうと仕事の休憩中に会社のパソコンを使って調べ始めた。
そんな中、ハンチントン病ネットワーク(JHDN)という家族会のホームページを見つけた。病院以外に自分らが置かれている状況を伝える事にかなりの抵抗があったが、匿名で現状の説明と家族会から見る病気の事を教えて欲しいとメールで問いかけをさせて頂いた。
正直、稀な病気である事を強調され、周りやメディアなどでも聞く事がない病名に孤立感を深めていた中で、同じ境遇の方々に出会えた事は嬉しかった。
JHDNからはすぐにご返信を頂けた。当時のパソコンからのデータ移行が上手く出来ていなかったのでメールのやりとりは残っていないが、とても温かく心強い内容だった事は覚えている。医師の説明やインターネットからの情報ではなく、実際の経験を重ねて来た方や経験をされていた方のご意見は、決して明るいものだけではなく病気がもたらす偏見や誤解、想像以上の苦悩を感じる事が出来た。しかし、それ以上にハンチントン病と真正面から向き合う勇気を頂けた。
通院日の朝。病院までの道中で、彼女にJHDNの話しをした。
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